[太宰府市民遺産の種]太宰府のかしわご飯(かしわめし)

 太宰府市内では、お客さんを迎える時や行事ごとの折に、「かしわご飯(かしわめし)」と呼ばれる、ニワトリ肉と人参・ゴボウ・タケノコ・コンニャクなどを炊き込んだご飯が出されます。地域によって餅米を混ぜたり、味付けが「微妙」に違うなど、地域の個性を伺うことができる地域食です。

 何気ない持てなしのための食事ですが、皆が集ってつくり、食と共に会話を楽しむ様子を見ると、人とひととのつながりを思い出します。

 太宰府市内の「かしわご飯(かしわめし)」は、地域それぞれの味と姿を持っていますが、おばあちゃんからおかあさんへ、そして娘へ大切につなげられてきた味として、太宰府市民遺産として相応しい素材といえます。

 2回を数える太宰府市景観・市民遺産会議では、認定会議後に開かれる、育成団体相互の情報交換会で、このかしわご飯によるおにぎりが毎年提供され、出されると同時に、参集者のお腹の中やチャッカリお土産に持ち帰る人などで空箱になってしまう、とても人気のあるメニューです。